1993 Fender USA 62 Vintage Stratocaster Flame Neck 3TS/R 〜 SOLD OUT
Very Rare Spec ! Wide Flame Neck's 62 Reissue !
Perfect All Original !
再評価の高まる90年代のフェンダーUSAやギブソンUSAの個体は、良材がまだ豊富に取れていた…と言う部分と、時代背景的に両ブランド共に「名門復活に向けて」非常に力を入れていた時代…とも言えます。
近年のカスタムショップクラス以上!と断言出来るほどのフレイムネックを贅沢に使用した非常に珍しい 62Vintage Stratocaster です。
付属品も完備しており、製造から26年と言う月日の経過を感じさせない素晴らしいコンディションを維持しているお宝個体です!
下記オーナーズブログも併せてご覧くださいませ。
2010年代には、フェンダーカスタムショップなどでもフレイムメイプルネックのストラトキャスターは極少数発売されて来ましたが、実はフレイムメイプルネックは見た目の豪華さと相反する非常に材選びが難しい木材です。
充分にシーズニングされたフレイムメイプルネックでないと、反り捻れも起きやすいと言うリスクがあるのですが…
この1993年製のフレイムネックが何故、26年も経過しているにも関わらず、このようなコンディションを保っているのでしょうか?と言う答えを、この個体から感じる事が出来ます。
画像中央にある木の節を見ると…
このメイプルネックがハードロックメイプルであることが見てとれます。
日本とは違い、湿気の少ない産地で取れるハードロックメイプル材は元々、日本のような多湿地域で取れる材木とは異なり水分含有率が元々低い為に硬質で、楽器用の木材としては非常に優れているのです。もちろんサウンド的にも大きな違いが出ます。
フェンダージャパン発足時に、唯一輸入しなかったものは…実は木材です。パーツやピックアップ、電装系などはFender USAから提供されましたが、木材は輸入しなかった事を考えると…フェンダージャパンは仮にJVシリアル時期だとしてもメイプル材は少なくとも本家が確保していた産地の材木ではありません。
イコール、メイプルと一口に言ってしまうと同じ材木ですが出処が違う、産地が違うのです。
世界的に見ても、日本の高音多湿な気候は楽器にとっては優しくありません。
又ソフトメイプルとハードロックメイプルでも大きな差は出ますし、シーズニング過程も重要です。
自然乾燥の手間や時間を短縮する、近年の「 効率化主義 」は楽器の世界に限った事ではないのですが…フェンダーと言えども同様で、コロナファクトリー移転後、良材がまだ豊富に確保出来た80〜90年代のUSA製品は、材木的にも大変お勧めしたい時代の製品となります。
まだ当たり前のようにハードロックメイプルも使われていましたし、それこそ2000年代のギターが反ったりしやすい理由は、機械乾燥と言うシーズニング過程を時間短縮で効率化しているから…なのです。
こう言った観点からもフェンダージャパンは、仮にJVシリアル時期だとしても木材的にはUSA製品には叶わないので、行き過ぎた価格のジャパンヴィンテージを購入する事はあまりお勧めしません。適正価格は定価もしくは定価をやや上回る所まで…と言えると思います。
だからよほど、メイプルネックの部分的に優れている箇所( 柾目やクォーターソーンなど )が使われている個体でないと、フェンダージャパンや近年のUSA製品やカスタムショップ製品はネックが安定しない…と言う部分も否定出来ないでしょう。
サイドから見てもハッキリとフレイムが出ている個体など、まず滅多にお目にかかれるものではありません。
トラスロッドにも余裕があります。入荷時にやや順反りでしたので、順反り方向に少し回して調整済みとなります。
ローズウッド指板は黒々とした上質なインディアンローズウッド。スラブ貼りと呼ばれるローズウッド指板になります。ネックデイトもしっかりと確認出来ます。
メイプルと言う木材と、このローズウッドと言う木材は収縮率も異なります。このスラブボードと呼ばれる貼り合わせ方はローズウッド割合が高いので、よりウォームでブルージーな甘いトーンを形成してくれます。
収縮率が違う材なので、きちんとシーズニング過程をした材でないと、このメイプル部分とローズ指板が剥がれると言う症状が起こってしまいます。( フェンダージャパンの初期型などにも良くありがちです。)
この収縮率の違いによる指板剥がれを防ぐ意味で、スラブボードと呼ばれる貼り合わせ方からラウンド貼りと呼ばれる貼り合わせ方に変更されるのです。ラウンド貼りは指板のRに合わせて弧を描くように貼り合わせますので、より密着度が高い分ローズウッド部分の比率は下がります。( ローズウッド部分が薄くなると言うこと )
スキャロップ加工を施すプレイヤーもいるかとは思いますが、70年代ラージヘッド時期はラウンド貼りの為、技術のあるリペアマンが加工しないと、ただでさえ薄いローズウッド部分がメイプル部分に到達してしまったり、トラスロッドの状態にも影響を与えてしまいます。
リッチーブラックモアは長年のメインギターだった74年製のストラトを引退させた理由も、この指板部分をあるリペアマンにイジられてしまった事でほとんど弾けない状態にされてしまったので引退させているのです。
間違えても、リペアの心得がない人は自分でスキャロップ加工する…等は避けるべきです。リッチーもインタビューでこう語っています。
「 スキャロップドフィンガーボードは素人には無理。ギターを駄目にするだけだ。」
「私の演奏技術はリッチーブラックモアにも劣らない」とお考えならば?
敢えて止めませんが…スキャロップ加工はギターの価値も大幅に下げてしまいます。
公式なアーティストモデルに施されているギターの場合のみ、話は別で…価値も下がることはありませんが、基本的にはマイクロティルト機能のある3点止め時代のストラト以外に、スキャロップする恩恵は一切ありません。
リッチーにとってスキャロップ加工は早弾きの為ではないので尚更です。スラブボードの62スタイルでスキャロップする人はまずいないとは思いますが、もちろんその加工はお勧めしません。素人加工されたスキャロップ加工のネックは基本的にはジャンクネックと考えるべきかと思いますので、予備知識として覚えておいて損はないと思います。
ネックポケット部分にも93年製のデイトが確認出来ます。
アルダーボディーのセンター2ピース合わせであることも確認出来ます。
タイトなネックポケット加工部分も、重要なポイントです。わずかにラッカー表面上のクラックがあるのみで、ボディーネック共にオリジナル。ニコイチなどではない部分もご確認頂けるかと思います。
62ヴィンテージストラトキャスターの出荷時はスイッチは3Wayです。ただし、この90年代のコロナファクトリー製造時代には付属品として5Wayスイッチが同梱されています。
ハーフトーンを使いたいプレイヤーは、この5Wayスイッチに交換してお使い下さい。
5Wayスイッチは未開封です。
2000年代に面取り加工が施される以前の、57/62ヴィンテージに共通してマウントされていたオリジナルピックアップです。
フーラトン工場時代の初期リイシューにマウントされていたレッドボビンピックアップを初代とするならば、コレが2代目の57/62ヴィンテージストラトピックアップと言うことになりますが、サウンド的には2代目は大変お勧めしたいピックアップです。
フェンダージャパンのUSAピックアップマウントのモデルに搭載されているものと同じ?とは自分には思えません。コレばかりはフェンダーUSA内部の人間にしか真相は分かりませんが、社外秘と言う部分はどの企業にもあり得ることですから、この点についてはあくまでも参考意見のひとつとして捉えて下さい。
ポットデイトも93年製を示しています。半田ヴァージンのオリジナルコンディションです。
ジャックはスイッチクラフト製のオリジナル。音の出口となるポットやスイッチ、ジャックの質は小さな音では分かりづらいですが、プロレベルな音量になった際には音抜けも含めてサウンド自体にも大きな影響を与えます。
この見えない部分にお金をかけていないパーツを採用するので、ST62-115などの最上位機種以外のフェンダージャパンミドルクラスモデルとの差もこの部分にも現れて来ます。
ファーストオーナー様も大切に扱われて来たのでしょう。ボディーバックにも目立つ打痕は一、二箇所程度です。
ローフレット辺りの1〜3弦部分のフレットにやや凹みはありますが、ビビる箇所はありませんので、まだ無理に擦り合わせをする必要はないと判断しています。弦高もチョークアップで詰まらない、ヴィンテージスタイルの指板Rで可能な低さにセットアップしています。
ご希望であれば、出荷前に擦り合わせは致しますが…擦り合わせをすることで見た目は良くなりはしますが、ローフレット部分のフレット全体の高さ自体を下げてしまいますので、最終的には12フレット辺りまで擦り合わせる必要も出てくるかと思います。
現状はハイフレットのチョークアップ時にも詰まりのないセットアップを施してありますので、現段階では擦り合わせずともストレスないプレイは可能です。
むしろローフレット側のコードは「 鳴っている 」状態なのでフレット擦り合わせはもう少し先になってからで良いと思います。
フレット交換も厳密に言うならば、全く同じフレットに交換しない限り、出音は変わります。プレイヤビリティ上に問題のない内は早期のリフレットは個人的にはお勧めはしません。鳴っているギターを敢えてやらなくても…と言う意味合いも含みます。
フェンダリアンならば…見逃せないフレイムネックの62ヴィンテージストラトキャスター!
この時代には、3カラーサンバーストとは呼ばれていませんでしたので、3トーンサンバースト表記をさせて頂いております。
同じくネックシェイプも、90年代にはまだCシェイプと言う呼ばれ方はしていませんでしたが…現在で言うならば薄めなグリップのCシェイプ同様で、Uシェイプと言う表現が一般的であったこの時代の製品のグリップも、欧米人に比べて、平均的に手の小さな日本人には非常に扱いやすいのも支持を集めている理由のひとつです。
基本的にフェンダーストラトキャスターは、欧米人の体格に合わせてデザインされていますので、無理なく弾ける個体を選ぶのもより良いプレイに繋がります。
57年型のストラトキャスターのメイプルワンピースネックが基本的にVシェイプと呼ばれていたネック裏中央部分に盛り上がりのある三角ネックに対して、スラブボード貼りの62ストラトキャスターは、万人が握りやすいシェイプとなっています。
スカンクストライプのないローズ指板のストラトキャスターはトラスロッドの仕込み、貼り合わせるローズ材の選択など…理にかなった進化を続けて来た歴史の中で、よりバリエーションのあるサウンドと、幅広いジャンルに対応して来ました。
鳴りや出音、サウンドも含めて、完全に当たり個体かと思いますし、何よりも付属品完備、使用感の少ない外観のフルオリジナルコンディションなどコレクター心をくすぐる一本でもあるかと思います。
王道中の王道である、スラブボードの62ヴィンテージストラトキャスター、3トーンサンバースト…で、かつ極上なフレイムネックを持つ大変貴重な個体になります。
( 2000年代に入ってからアメリカンヴィンテージシリーズのハードケースはオリジナルに準じて57ストラトにツイード。62ストラトにブラウントーレクスが付属していましたが、90年代のこの時期のハードケースは57/62共に共通で、画像にあるフェンダーツイードケースがオリジナルです。)
セットアップは09〜42ゲージにて行っています。10〜46ゲージでのセットアップをご希望のお客様は、注文時にお申し付け下さいませ。
トレモロユニットのセットアップも気持ちフローティングと言うトレモロアームを使う前提の基本セットアップを施してあります。アームアップはまず、使わない…などベタ付けでのセットアップをご希望の際にはそちらも併せてお申し付け下さいませ。
エリッククラプトン的なストラトのトレモロユニット固定は、ボディー鳴りを重視したセットアップとなりますが、やはりテレキャスターとの最大の違いであるトレモロアームが使える点もストラトキャスターの表現力を広げてくれます。
ストラトキャスターは、セットアップで弾き心地や音も変わります。お好みのセットアップはご遠慮なくお申し付け下さいませ。但しヴィンテージスタイルの指板Rとなりますので、弦高を極端に低くすることは出来ません。オクターブピッチを重視し過ぎると、ブリッジ駒の位置が限定されてしまいますのでエリックジョンソン的なピッチをご希望の際にはブリッジ駒を交換するしかありません。
もちろん、よほど神経質な方でない限りはオクターブピッチも許容範囲内にセット致しますのでご安心下さいませ。
ギブソンのギターは誰がセットアップしても、ある程度標準的なセットアップになりますが、フェンダーのギターはセットアップ次第で相当変わります。
ユーズドをご購入される際には、細部までストラトキャスターの調整に対応出来るスタッフがいるショップにてお求め頂くのがベストセレクトかと思いますので、ご遠慮なくお申し付け下さい。
是非お早めにお問い合わせ下さいませ。
当店販売価格 248,000円税込み 送料別
付属品完備
オリジナルハードケース、アームその他書類関連一式、クロス、調整工具、ブリッジカバー、5点スイッチ、ハードケース鍵等。
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