2012 Fender Japan ST72 / Yellow White 〜 SOLD

同モデル買取参考額面
元々、1982年にフェンダージャパンが立ち上げられた段階では、まだ本家USAの正式名称ストラトキャスターがカタログモデルだった為、いわゆるヴィンテージシリーズとして…ではなく、カレントシリーズの位置付けだったラージヘッドのストラトは、スクワイア名義でスタートしています。

俗に言うJVシリアル時代から、Eシリアル〜Aシリアル時期まで、フジゲン製造のST72は世間一般的に勘違いされている程、製造数は多くありません。何故なら…正式なイングヴェイモデル以前にラインナップされたST72-86SCなどはトーカイ製造だったから…です。

( 以下のコラムもご参考に…)
特にこのイエローホワイト、メイプル指板はイングヴェイモデルのイメージが強い事もあり…正式なシグネイチャーモデル以前からスキャロップフィンガーボードを採用したモデルが多かったので、逆に敬遠した…方も少なくないと思います。

第2期フェンダージャパンになってからの、木部提供元OEM生産時代を通過して…ようやく木部加工からダイナ楽器単独製造となったJDシリアル時期のST72は、本家USAからの規制下があった中で製造されましたが、少なくとも第1期フェンダージャパンの「 世間一般的に勘違いされたフジゲン製 」と比較する意味はなく、トーカイ製が圧倒的に多かった事を考慮しても、「そのクォリティーに大差なし 」と言いきれるのが、フェンダージャパンのラージヘッドモデルです。

ラージヘッドのST72シリーズに関しては、むしろCrafted in Japanやダイナ楽器単独製造時代の方が良い…と感じられらる個体も多いと思います。フジゲン製造時期で良い個体となると、上記のリンク先ににあるような、86〜87年辺りの個体が筆頭だと思います。

そう言う意味では、このJDシリアル時期のST72を、第1期フェンダージャパンより格下と考える事は…正に「 世間一般に誤って認知された第一期フェンダージャパンはフジゲン製で、その時期は良い! 」と言う固定観念から抜け出せない人の勘違いだと思います。

ちょっと手を加えれば…「USAモデルと遜色ないクォリティー」だったフェンダージャパン故に、特にラージヘッドモデルに関しては70年代後半の重いホワイトアッシュボディーにスリーボルト、いわゆる3点止め構造には良く見受けられる…ボディーとネックの接合面が隙間だらけ…だったUSAモデルよりも「安定して使えるクォリティー」で木部が作られていた…事のメリットは大きいと思います。

こうした事情もあり、フェンダーUSAのラージヘッドストラトは1974年まで…はヴィンテージとして認知されていますが、70年代後半のモデルとは価格差もあり、サウンドや外観も異なります。コンターの違い…も明確ですし、逆の見方をするならば、フェンダージャパンのラージヘッドモデルには74年以前にせよ、75年以降のヘッドシリアル時代にせよ…USAモデルと程近い外観、ルックスのストラトはない…と言う事です。

なので、あくまでもジャパンならではの良さを生かして使う…のがベスト!と考える当店では…今回、このST72にアップデートモディファイを施しました。

入荷時にヘッドを除く、ネック全体の厚いポリ塗装が剥いであったので、( 無塗装状態 )薄くポリウレタンフィニッシュした上からラッカーフィニッシュを施し、74年までの本家USAがヘッド部で採用した「ポリの上からラッカー」をネック全体に施してあります。

理由としては、ローズ指板モデルでは必要はない部分ではありますが、メイプル指板モデルでポリ塗装だと、演奏に直接関わる指板面やネック裏に…下記の画像のような症状が起こるから…です。

一箇所起こると、パリパリと広がってしまうポリ塗装のメイプル指板。

50年代ラッカー塗装のメイプルネックの場合には起こらない極端な段差が付いてしまいます。以下は57年のネックです。

極端な段差やパリパリと広がる感じがない事がお分かり頂けるかと思います。この様な経年変化なら…自然レリックとしてもアリなのですが…

この段差が付いて、表面ポリ塗装部が弾き込むと付いたキズから広がってしまう…と言う「メイプル指板のポリ塗装の弱点」を回避する為に、ネックのみ手間をかけた個体が、このST72です。

弾き込んで行く過程での手触りでヴィンテージフィーリングを得られるように、経年変化した自然レリックになって行く過程でも、触り心地や握り心地を…ポリ塗装にはないフィーリングにしてある一本です。
Thanks ! SOLD !


High Hopes Guitar's

こちらはHigh Hopes Guitar's の個別商品サイトです。総合ホームページはリンク先よりご訪問下さいませ。 この度、旧店名は元々「同名のお店があるとのご指摘」を頂いており仮店名でしたので正式に変更致させて頂きました。

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